ここはアルデンヌ地方の街、ナミュール。
これは高台にある城砦、シタデル。
これから上に登ってみます。

中世初期にゲルマン人によって築城されたシタデルはナミュールの街のシンボル的存在。
くねくねとしたパノラマ道路をバスで登る他に、ロープウェイが通じている。

シタデルからはナミュールの街を一望できる。
まずは街の南側、新市街の風景。
流れる川はマース川で、その上流方向の風景。

シタデルからマース川上流方向の風景。
アントワープから南へ９０ｋ、ブリュッセルから南東へ６０ｋ、ベルギー東南部にあるナミュールの街は、後述するアルデンヌ地方の古城めぐりの拠点となる街。

シタデルからマース川を挟んで東側の新市街辺りの風景。
ナミュールは古く、古代ローマ時代から東西、そして南北の交易路の中継地として栄えた。

マース川の下流方向の風景。
マース川はフランス北東部を源流とし、ベルギーを縦断した後、オランダで北海へと流れ出る。

マース川とシタデルの城砦。
交易の要衝だったこの地は度々戦禍を被り、その度に城砦は堅固に強化されて行った。

シタデルの城砦の風景。
この城砦も、今ではナミュールの街を見下ろす事のできる、格好の展望台となっている。

シタデルの北側、反対の方へ回る。
ナミュールの街の北側は旧市街となっている。
流れる川はサンブル川。

シタデルから眺めたナミュール旧市街の風景。
いくつもの教会の塔が見える。
サンブル川はシタデルの東でマース川と合流し、ベルギーを流れ下る。

旧市街の西側に建つ聖オーバン大聖堂。
１８世紀にイタリアの建築家によって建てられた。

聖オーバン大聖堂の東側に建つ、聖ルー教会。
１７世紀のイエスズ会教会。

聖ルー教会東側には、円筒形の建物である鐘楼が建つ。
ナミュールを中心としたアルデンヌ地方は丘陵地帯となっている。

マース川とサンブル川が合流する辺りに建つノートルダム修道院。
丘陵地帯を流れる河川が複雑な地形を造っていて、古城も多く残る。

シタデルを下り、旧市街へ向かう。
ここはマース川のクルーズ船の船着場。

ここは旧市街にあるアルム広場。
広場の北側には旧証券取引所が残る。
旧証券取引所の左手のゲートをくぐると鐘楼がある。

円筒形のずんぐりした印象の鐘楼。
この鐘楼はベルギーとフランスの鐘楼群の1つとして、世界文化遺産に登録されている。

ナミュールでの昼食。
色々な食材が置かれていました。
筆者は生ハムサラダと骨付きステーキを頂きました。

ナミュールの街を離れ、南へ。
アルデンヌ地方には美しい古城が残る。
これはその一つ、ヴェーヴ城。

とんがった塔が印象的なヴェーヴ城は、７世紀の終わり頃、最初の城砦が築かれた事が起源。
上から見ると、いびつな５角形の形をしている。

築城後、城主が変わるごとに増改築を繰り返された。
18世紀フランス革命時に戦渦に巻き込まれ壊されたが、後に修復され、現在の形となる。

ヴェーヴ城の前の庭園から東の方向に見えるノワジ城。
現在、貴族の居城であるため、非公開との事。

お昼はお城を改装した古城レストランで頂きました。
外観は古城そのもので、雰囲気のあるレストラン。

ヴェーヴ城から南東へ１５ｋ下る。
ここはラヴォー・サン・タンヌ城。
全体的に丸みのある、ふっくらした印象。

敷地内は広々とした庭園があり、城は昔のお堀である池に囲まれている。
１２世紀頃、この地の領主によって築城された。
この城も何人もの城主の手により改築され、一時は荒れ果てた城となったが、現在の貴族の手により美しい姿となった。

敷地内の庭園では鹿が草を食み、池では水鳥がたわむれる。
今でも貴族の居城となっているが、敷地内と城内の一部は解放されている。

木々が生い茂り、深い森が続く丘陵を行く、アルデンヌの古城めぐり。
アルデンヌ地方は交通の要所として栄え、中世から権力者達が城や要塞を建築した地である。

アルデンヌの古城めぐりはバスなどの公共交通機関が無いので、レンタカーを借りるか、ツアーに参加する方法しかない。
またマース川クルーズの観光船が出ているので、川に沿って建つ古城を眺めるのも良い。