エジプト観光は首都カイロから。
空港から市内への移動途中、車窓から見た城砦、シタデルの風景。
なお、訪問したのが１９８８年と古く、動画や一部の写真は画質が悪いです。

ツタンカーメンの黄金のマスクやファラオのミイラなど、古代エジプトの貴重な宝物の展示で名高いエジプト考古学博物館。
老朽化が進み、新しく大エジプト博物館を建設中。
今後は新しい博物館で展示されるとの事。

絨毯工場に訪れました。
現在は機械化が進んでいると思うが、当時は手織り。
手を振ってくれた機織り機で遊んでいた女の子達。

カイロ市内の車窓風景。
たくさんの壺が壁の様になっている所を見かけた。
これからシタデルへ向かいます。

城砦、シタデルの風景。
１１６９年、シリアやイラク北部などを支配していたザンギー朝からエジプト地域の独立政権、アイユーブ朝を樹立したサラディン王により、１１７６年に建設された。
サラディンは聖地エルサレムのキリスト支配からの解放を目指しており、対抗勢力の十字軍の侵攻に備えて難攻不落の城塞を建設した。

シタデルからのカイロ旧市街の風景。
シタデルは城塞の目的から、モカッタムの丘と呼ばれる高台に建てられた。
シタデルは十字軍との戦いの後は王宮となり、その後も増改築や建て替えが度々行われ、現存する建造物はオスマントルコ時代のものが多い。

カイロ歴史地区の車窓風景。
シタデルやその周辺のカイロ旧市街はカイロ歴史地区としてユネスコ世界文化遺産に登録されている。

これからルクソールへ向かいます。
カイロ空港にてエジプト航空の国内線の風景。

観光馬車が行き交うルクソール市街の風景。
カイロと並びエジプトでの代表的な観光地。

筆者も観光馬車に乗ってみました。
馬車からの風景。
ナイル川と対岸の王家の谷。

ルクソール観光では、まずはカルナック神殿。
入り口はスフィンクスがたくさん並ぶ参道から入る。
大きな壁の様な建造物は第１パイロン、塔門。

ナイル川埠頭、スフィンクスの参道前のナイル川の波止場跡とされる遺構。
ルクソールは古代エジプトの時代、首都テーベが置かれていた所。

第１パイロンを抜けると大フォアコート、前庭に出る。
前庭の北から南西方向の風景。

前庭から入って来た第一パイロン裏側の風景。
パイロンとは古代エジプトの神殿入り口の門の事で、塔門と訳される事が多い。
台形の建物を二組置いた構成。

前庭の西側に置かれていたスフィンクス。
と言っても人の頭では無く雄羊の頭。
アメン神殿の守り神となっている。

前庭の南西に置かれているラムセス３世神殿。
その正面入口。

ラムセス３世神殿の風景。
神殿の両側に建つ列柱群。
これはオシリス神。

ラムセス３世神殿の入り口付近から入って来た第一パイロンの裏側の風景。
右手隅には小さな神殿だが、セティ２世の神殿がある。

ラムセス３世神殿の入り口付近から前庭の北東方向の風景。
大きな石像は神官ピネジェムの巨像。
元はラムセス２世の像で、小さく足元に立つのが王妃ネフェルタリの像。

前庭から次の第二パイロンを抜けると、名高い多柱式建築アメン大神殿の大列柱室がある。
列柱群の奥にはオベリスクが見える。

アメン大神殿の大列柱室。
円柱の数は１３４本ある。
円柱は浮き彫り装飾されている。

アメン大神殿の大列柱室を通り抜けると第三パイロンに出る。
第三パイロン南東からの風景。

第三パイロンの直ぐ南東には第四パイロンがあり、その間にはトトメス１世のオベリスクが建つ。

トトメス１世のオベリスクの先端部分。
カルナック神殿は歴代の王が財力にものをいわせ建造した、巨大な神殿複合体。

第四パイロン前から第三パイロンの南西方向の風景。
この先には第六パイロンがある。

アーチ状に残る第六パイロンの風景。
地震が起きれば崩れそうだ。

神殿の壁に残るレリーフ壁画。
補修はしているとしても当時の浮き彫り画は色あせていない。

第六パイロンの脇に建つ上エジプトと下エジプトの角柱。
古代エジプト時代に存在した２つの国家、上エジプトと下エジプトを表している。

上エジプトと下エジプトの角柱はそれぞれ蓮の花とパピルスの紋章を浮き彫りで描いている。
上エジプトと下エジプトは紀元前３２世紀頃、上下エジプトとして統一された。

第六パイロン付近からのアメン大神殿方向の風景。
神殿内は広大なため修復できないでそのままになっている所も多い。

スカラベの石像。
立柱の上に彫刻されているのがスカラベ。
コガネムシの仲間の甲虫で、日本語ではふんころがし。
太陽神の化身として神聖な生き物だった。

スカラベの石像辺りから第七パイロンと第八パイロンの風景。
観光客のお菓子をねだる様にノラ公が後をついて来ました。

スカラベの石像の南に広がる聖なる池、聖池。
王や神官達が神事の際に池に入り清めた。
右上は第八パイロン、左は第九パイロン。

次はルクソール神殿。
入り口の第一パイロンの風景。
第一パイロン前にはオベリスクが建つ。

第一パイロンを入るとラムセス２世の中庭と呼ばれる空間に出る。
ここには立柱と巨大なラムセス２世の立像が建つ。

ラムセス２世の中庭にはイスラムのモスク、アブ・エル＝ハッジャージが建つ。
これは中世頃からイスラムの人達がルクソール神殿の周囲に住み着いていたため。

ラムセス２世の中庭に建つラムセス２世の石像。
ルクソール神殿は前述したカルナック神殿の付属神殿として建立された。

アメンホテプ3世の中庭。
立柱の独特な、もこもこっとした形はパピルスを束ねた姿、との事。

アメンホテプ3世の中庭からの風景。
中央はラムセス２世の中庭から続く大列柱廊。
右にはアブ・エル＝ハッジャージ・モスクが見える。

第三パイロン付近から大列柱廊とその先の第二パイロンの風景。

ナイル川観光を舟で。
小型の舟、ファルーカでのんびりとナイル川の遊覧を楽しみます。

ファルーカからナイル川の西岸にある王家の谷方面の風景。
ナイルの川面を渡る風が気持ちいい。

ナイル川の西岸へ向かいます。
これはメムノンの巨像。
アメンホテプ３世の石像で、かつてあった葬祭殿の入り口だった。

古代エジプトのファラオにおいて最初の女性、ハトシェプスト女王の葬祭殿。
古代エジプトではファラオは男だけで、女性には王位継承権は無かった。

葬祭殿の内部の風景。
ハトシェプスト女王自身の墓は後述する王家の谷にあり、ミイラも発見されている。

葬祭殿のテラスから外の風景。
筆者が訪れた当時は平和で穏やかな観光地だったが、１９９７年、無差別テロのルクソール事件が発生。
日本人１０人を含む外国人観光客を合わせて６３名が亡くなった。

岩山に残る岩窟墓群。
古代エジプトの歴代の王墓がたくさん発見された事から王家の谷と呼ばれる。
最も有名なのがツタンカーメンであろう。
盗掘から免れ、黄金のマスクなど多くの財宝が発見された。

王家の谷からルクソールへ戻る途中に立ち寄った民家。
多くの民家の壁にはルクソール観光にちなんだ壁画を描いていた。
ルクソール神殿、カルナック神殿や王家の谷などは古代都市テーベとその墓地遺跡としてユネスコ世界文化遺産に登録されている。

ルクソールの観光はおしまい。
これから夜行寝台列車でカイロへ戻ります。
ここはカイロ行きの列車が入るプラットホームの風景。

列車が到着。
客車が十数両も連結している長い列車。
筆者はかなり後ろの方だった。
列車に乗り込む観光客。

列車がルクソール駅を出発しました。
車窓からのプラットホームの風景。
レストランがあり、ホームで食事ができる様だ。

夕食が出ました。
飛行機での機内食の様だった。
お世辞にも美味しいとは・・・。

カイロ駅に到着。
列車からプラットホームへ降りようかな。
なんとホームが無い！
列車が長すぎてプラットホームからはみ出してしまっていた。
係員の手を借りて飛び降りる観光客の皆さんでした。

もっと驚いた事に、はみ出た車両は道路の踏切を完全に塞いでしまっていた事。
結構な時間、車や通行人は渡れずにいた。
ここでは渋滞問題は起きないのだろうか。

エジプト観光の目玉、ギザの三大ピラミッドの観光です。
最も大きいのは右のクフ王のピラミッド。
距離と見る角度の違いで真ん中のカフラー王が大きく見える。
左は一番小さいメンカウラー王のピラミッド。

観光用のラクダに乗る筆者。
筆者を乗せてラクダも重そうな声を上げてました。

ギザ地区はカイロ市内から２０ｋほど離れている。
名高いピラミッドやスフィンクス、ナイル川クルーズなどがあり、世界的にも有名な観光地となっている。

エジプト古王国時代、首都はギザの２０ｋほど南にあったメンフィスであった。
当時の王たちはギザを宗教的に重要な地とされ、祭祀場や祭壇を持つ寺院群やピラミッドを建設した。
また墓地でもあった。

ギザのピラミッドは謎が多く、解明されていない。
王の墓とされたが、他の場所から墓が発見された。
建設方法も諸説あるが、どれも決め手に欠ける。

ギザのピラミッドや後述する大スフィンクスなどは、メンフィスとその墓地遺跡、ギーザからダハシュールまでのピラミッド地帯としてユネスコ世界文化遺産に登録されている。

人間の頭とライオンの体を持ったスフィンクス。
冥界の入口の守護者とされている。
後ろはカフラー王のピラミッド。
石灰岩台地を削って造られた一枚岩の像。

石灰岩でできているため、浸食に弱い。
雨が流れた跡が見つかった事から、この地はかつて湿潤な時代があり、その頃に造られたとされている。
それなりに保存状態を保っているのは、発掘されるまで長い間砂に埋もれていたため、風化から免れた、との事。

街で見かけたバナナを売る露店商。
馬車車の荷台をそのまま使っている。

ここはパピルスの店。
パピルスの紙に絵を描いた、お土産の店。
パピルスからパピルス紙を作る製法を実演していた。

パピルスはカミガヤツリとも呼ばれ、ナイル川源流域が原産。
古代エジプトでは栽培し、紙以外にも生活雑貨の材料、柔らかい所や根は食料としても利用していた。

昼食でエジプトビールのステラ、ＳＴＥＬＬＡを頂く筆者近影。

大河ナイルの河岸から西へ沈み行く夕日の風景。
古代エジプトでは太陽は神であり、日が沈む方向の西岸は死の世界とされた。

これでエジプト観光はおしまい。
カイロ空港から帰国の途に就きます。

エジプトの入国ビザ。
税関での申告品も記載されている。

エジプトの入国ビザ。