アフリカ南部の大西洋側にあるナミビア共和国。
他のアフリカ諸国と同様にヨーロッパの植民地や人種隔離といった白人支配下の歴史がある。
ここは首都ウィンドフックのエロス空港。
何とも色っぽい名称だが、小さな空港で国内線や小型機の国際線が乗り入れる。
メインのウィンドフック国際空港は数十キロ郊外にある。

内陸にある首都ウィンドフックから観光のメインとなる大西洋側へ移動。
途中の内陸部では降雨量が極めて少ない。
サボテンやわずかの灌木以外の植物は殆ど育たない。

見渡す限りの原野風景。

雨が降らないので、水源はもっぱら地下水。
強い風が吹くので風車が活躍している。

町の周辺には比較的大きな木があり、いくつかの木の枝に不思議な袋の様なものが着いていた。
鳥の巣だとの事。

ここはムーンランドスケープと呼ばれる、草木一本生えていない荒涼とした地帯。
地球上の風景とはとても思えない、まさに月面大地を想像させる奇妙な景色が続く。

水が無く、植物が生えないこの地でもわずかな植物だけ生息している。
その一つ、ウェルウィッチア。
日本名を「奇想天外」と言う奇妙な植物。
朝露と１０ｍにもなる根で地下水を吸って生きながらえる。

一つの株から多くの葉が出ている様に見えるが、実は二枚葉。
葉が縦に裂けて成長するので何枚もの葉がある様に見える。
極めて長寿で、大きな株では樹齢２千年位と言われている。
希少植物なので厳重に管理されている。

ウェルウィッチアが生息している砂漠地帯の風景。

ナミビア観光のハイライト、ナミブ砂漠。
ナミビアの国名もこの砂漠の名前から来ている。
近くにあった砂丘に尾根に沿って頂上まで登りました。

砂丘の頂上からの展望。
ちなみにナミブの意味は、なんにも無い、だそうです。
確かにここは砂だけで、他には何もありません。

砂丘に立つ筆者。
砂地を歩くのに靴はジャマで、裸足で登る。
足の裏が心地よかったのだが、体重が相当あるため足元の砂が崩れ、なかなか上に進まない。
頂上に着く頃にはヘトヘトの筆者でした。

巨大な砂丘を使用して、ここではサンドバギーによるスポーツやアトラクションが行われている。
フルスロットルで急斜面を駆け上がり、ノーブレーキで真っ逆さまに駈け降りる。
筆者もプロドライバーの後ろに乗せてもらって、急斜面を全速力で下った。
ジェットコースターよりもスリルがあって楽しめた。

世界にある砂漠の中でも、最も古い砂漠で８千万年も前にできたという。
砂漠全体にはいくつもの大きな砂丘があり、これはその一つ「デューン７」と呼ばれる巨大砂丘。
柔らかい曲線で美しい姿をしているが、圧倒される迫力が有る。

ナミブ砂漠の奥地へ行くには、大型バスはもちろん、四輪駆動車でもつらい。
ここでの砂漠観光には２５０ｃｃのサンドバギーが一番。
起伏の激しい砂漠の中で、風を切っての疾走はカイカ～ン！
サンドバギーに乗る筆者。

ナミブ砂漠を西に行くと港町ウォルビスベイがある。
比較的大きな町で、船による観光の基地。
海岸通りを散歩していると絵を描いていた少年がいた。

ここは沖合にある干潟（ラグーン）。
アザラシの大コロニーとなっていて、ペリカンポイントと呼ばれている。
それにしても半端ではない数のアザラシ。

突然ボートに飛び乗って来たアシカ君。
人に馴れていて全然逃げない。

思わぬ珍客でビックリ。
餌付けをしているのか、ボートに用意していた魚をあげていた。

遠浅の干潟には色々な水鳥がいた。
体の色が美しいフラミンゴ。

ものすごい数の水鳥の群れ。
エサの魚が大群でいたのだろう。

ウォルビスベイの海岸にはペリカンが飛んできていた。

飛び立つペリカンの一団。

ナミビアの東の端に、奇妙な国境線が引かれている。
極めて細長く、ボツワナやザンビアと国境を接している。
そこはカプリビ回廊と呼ばれるナミビアの国土で、多くの野生動物の宝庫となっている。
筆者はボツワナのチョベ国立公園滞在中に地元ガイドに連れられ、チョベ川を手こぎカヌーで渡りナミビア領へ入国、この地区へ行った。
訪れた所はインパリラと呼ばれる観光用農村。
ここはその入り口。

ガイドに連れられて来たのがこの村。
見事に何もない、小さく静かな村。
民芸品店も無く、どうやら観光用の村では無い様だ。

食事の支度かな。
お母さんが働いていた。

バオバブの倒木と村の子供。

村のお母さんと子供達。

村の真ん中にあった巨大なバオバブの木。
なかなかの迫力で村の象徴の様だ。

村はずれにあるチョベ川風景。
この辺りは比較的川底が浅く、岩場が多いので、急流となっていて白波が立っていた。

ボツワナのチョベとナミビアのインパリラとのカヌーでの国境越え風景。
一見、ほとんど密入国している様。
川面を渡る風が心地よく、水鳥達を眺めながらゆったりとしたカヌーに揺られての国境越え。

ナミビアの出国は港町ウォルビスベイの空港から。

ナミビアの入国ビザと入出国スタンプ。
空港では無く、カヌーで入国したインパリラのスタンプ。